ボツリヌス療法
ボツリヌス療法
ボツリヌス療法は、ボツリヌストキシンと呼ばれるお薬を、あご等の咀嚼筋(咬筋などの咬む筋肉)の筋肉内に注入する治療法で、歯科医院で診査・診断のうえで医療としての治療としておこなうもので、美容整形などのように外見を改善するものではありません。
歯ぎしりや食いしばり、顎関節症、知覚過敏症、顎が痛い、肩こり、首こり、頭痛でお困りの方はこのボツリヌス療法をお勧めします。
これらの症状は、習慣性に咀嚼筋(咬む筋肉など)が過緊張により強く咬む癖や咬む力によって筋肉の働き過ぎが原因となって生じますので、その筋肉を弱めて力のコントロールをして、歯や顎、お口に関する様々な問題を改善する治療法なのです。
費用:¥30,000+税
ボツリヌス療法の治療の流れ
①ご本人のお困りの症状などをお聞きした上で、診査(問診・触診・視診等)・診断を行い、治療計画のご説明を行います。
【初診の方は、当日は診査・診断のみで後日施術となります。】
②ご本人に治療の説明同意の確認(説明同意書の記載)をしたうえで施術します
③ボツリヌス療法の施術 処置は数分で終わります。
※当日の施術後のお約束として、薬の効果を最大限引き出すために、
・激しい運動はしない。
・長湯やサウナを控える。
・多量の飲酒をしない。
・注射した部位を強く揉まない。
上記のことに気をつけて頂ければ、施術後の食事もすぐに可能です。
ボツリヌス療法のメリットとデメリット
【メリット】
●反復治療によって効果の持続期間が長くなり、投与間隔も広がる
●鎮痛剤などの薬物療法の減量あるいは中止ができる
●副作用が起こる確率が低い
●歯科においては施術時間は数分程度
【デメリット】
●効果をさらに出したくても、基本的には投与してから2ヶ月ほどは抗体産生防止のため追加できない
●ボツリヌストキシンに限らないが、異物の注入によって軽度のアレルギー反応を起こすことがまれにある
ボツリヌス療法は、1977年に米国で初めて斜視の患者さんに使用されて以来、緊張した筋肉を和らげる治療薬として普及し、国内でも保険治療として多汗症・眼瞼けいれん・片側顔面けいれん・痙性斜頸に使用され、美容領域でも使用されています。
ボツリヌストキシンを緊張している筋肉に直接注入すると、その筋肉がゆるみ、緊張や痙攣がおさまることがわかり医薬品として利用されるようになりましたが、ボツリヌス菌を直接注入するものではなく、産生タンパク成分の注入なので、過去にボツリヌス菌に感染された報告は全くなく、安心して使用できます。
※製剤は厚労省認可、FDA(米食品医薬品局)認可、KFDA(韓国食品医療安全庁)認可など製剤の安全性が確立された製品を使用しています。